新型コロナウイルスの感染状況
世界中で猛威を奮う新型コロナ
2020/6/6現在で世界の感染者数665万人、死者数39万人となっております。
日本でも緊急事態宣言で収束に向かっておりますが、感染者数1万7000人、死者数900人となっております。
一方、ベトナムの感染者数は328人で、死者数は0です。
この感染者数の少なさと、死者数0というのはものすごいことです。
日本の対策も世界的に見れば非常に有効に機能しておりますが、その日本を超える対策を実施し、劇的な効果を発揮しているベトナムの対策をご紹介させていただきます。
ベトナムのコロナ死者数0のすごさ
いやいや、人口が全然違うんじゃないの?思われる方がおられると思います。
ベトナムの人口は9620万人。
日本の人口が1億2600万人なので、日本との人口差は3000万人なのでそれほど大きな差はありません。
新型コロナの感染率に置き換えると
日本の感染率 0.013% (17000人 ÷ 12600万人)
ベトナム感染率 0.00034% (328人 ÷ 9620万人 )
となります。
感染率が日本とベトナムで二桁違います。
しかもベトナムは日本と違い、最初に新型コロナウイルスの発生した中国・武漢と陸続きの隣接国となっております。
それにも関わらずこの感染率の低さなので、ベトナムの新型コロナ対策がいかに効果的であったかということがわかります。
ベトナムの新型コロナ対策
1月24日に新型コロナウイルス感染者がベトナム国内で見つかってから、ベトナム政府は徹底的に対策を講じました。
ベトナムの主な新型コロナの対策
1/30 ベトナム保険証ガイドライン発行
2/3 中国渡航歴ある外国人入国禁止
2/14 ソンロイ村隔離検疫
3/9 入国者医療申告義務化
3/20 査証発給停止
3/21 国内移動者医療申告義務化
3/28 食料・薬品・医療を除きすべての商店を閉店
4/1 全国規模の社会隔離
5/8 感染防止措置の緩和
有無を言わさず、徹底的に隔離を行うことで感染の拡大を防ぎました。
ベトナム新型コロナ感染者数推移
初めて感染者が見つかってから徹底的に対策をとりました。
2/14にソンロイ村で隔離検疫を中国武漢を除いて初めて実施したのがベトナムでした。
この当時、ソンロイ村では6名の感染者が出ましたが、その6名の感染からすぐに20日間の隔離を指示しております。
ソンロイ村は人口1万人の街です。
また国外からベトナムへの入国を厳しく取り締りも行いました。
そういった対策があり、2月13日から3月6日まで感染者数が0となり、封じ込めに成功しております。
その後世界的な感染拡大により、ベトナムとしては第二波を受け感染者数が増加しました。
第二波を受けてからの対応もものすごく早かったです。
その第二波に対しても徹底的に対策を行い、5月8日には緩和措置をとっております。
日本より3週間程度早く国内を終息させております。
ベトナムで緩和後少し感染者が増加しております。
これは国外にいたベトナム人が帰国した人が感染したことによるもので、国内での増加ではありません。

新型コロナ対策効果ランキング世界No1
コロナをこれだけ抑え込んだことで、ベトナムは新型コロナ対策効果ランキングで世界No1となりました。


翻訳記事引用ここから
ベトナムは、Politicoのパフォーマンスチャートで30か国の中で最高ランクの国です。 このグラフは、公衆衛生と国の経済の観点から結果を評価しています。
地球上のほぼすべての国が、コロナウイルスとの戦いを続けながら、経済を安全に再開するために奮闘しています。 しかし、いくつかの国は他の国よりもうまくやっています。
Politicoは、流行との戦いにおける上位30か国のパフォーマンスを、これらの国の経済および公衆衛生の結果をマッピングすることによってマッピングしました。 国はまた、貿易と社会的相互作用に対する軽度、中程度、または厳格な制裁措置の導入に基づいてグループ化されています。
これらの国の中で、ベトナムは参照の枠内で1位にランクされており、公衆衛生の状況と流行との闘いにおいて最高の経済状況の両方を備えた国です。ベトナムは、Covid-19による死亡を記録していない最も人口の多い国です。
「ベトナムは人口の多い国ですが、死者はなく、人口9,500万人のうち約300人が記録されています。ベトナムの経済は2020年に2.7%増加すると予想されており、ベトナムは世界的にCovid-19に対応する最も成功した国となっています。
Politicoのマトリックスは、ケーススコア、死亡、GDP、失業率、およびそれらの数値が特定の政府措置によってどのように形作られるかを調べます。たとえば、ドイツにはさまざまな指標がありますが、一般的に非常に満足できるものではありません。ドイツ経済は近隣諸国と同じ速度で低迷した。しかし、ドイツでは、広範囲にわたる検査と十分に準備された医療システムにより、他の国よりもCovid-19による死亡率がはるかに低くなっています。
ニュージーランドとスウェーデンは、流行へのアプローチが対立しています。双方の公衆衛生の結果は非常に異なりますが、これら2つの国の景気後退はほぼ同じです。一部の国ではGDPは類似していますが、失業率は完全に異なります(英国、米国、日本)。この数値は、政府が労働者の賃金を保証しているかどうかによって異なります。
Politicoによれば、インドは国の脆弱な医療システムが世界最大の規模の封鎖によって過負荷になるのを防いでいます。しかし、これにより、今四半期のインドの経済成長率は45%まで下がります。
ジョンズホプキンス大学の統計によると、これまでに少なくとも34万人がCovid-19で亡くなり、感染症の数は世界中で520万人以上に達しています。米国は依然として98,683人の死者と166万人以上の感染者を抱え、世界で最大の集団発生です。
翻訳記事引用ここまで
ベトナムと日本の対応の違いについて~海外からの入国について~
海外からの飛行機の受け入れについて、ベトナムと日本の違いを例にとってみます。
ベトナムの対応
3/17にベトナムは入国する者の査証発給を停止ししましたがその時の対応です。
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ベトナム政府ポータルサイトによれば,17日,首相府通知(第102号)が発出され,ベトナムでは以下の措置が取られるとのことです。
3月18日午前0時から30日間,ベトナムに入国する者に対する査証発給を停止する。
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3/17の夕方に通達があり、3/18の0時から査証停止となりました。
今飛んで向かってきている飛行機はどうするんだろう??など疑問がありますが、断固たる決意でこの危機を乗り切ろうとする意志がわかります。
日本の対応
日本では当時中国・韓国の感染拡大を受けて、3/5に水際対策の抜本的強化に向けた新たな措置が決定されました。
時系列を示すとこの通りになります。
3/5 新型コロナウイルス感染症対策本部で「水際対策の抜本的強化に向けた新たな措置」が決定
3/6 関連閣議了解
3/7 0時~ 韓国及びイランに対して包括的な入国禁止措置の適用(指定地域追加)
3/9 0時~ 以下を要求
- 中国(香港及びマカオを含む。以下同様。)及び韓国からの入国者に対し、検疫所長の指定する場所で14日間待機し、国内において公共交通機関を使用しないことを要請。
- 航空機:中国又は韓国からの航空旅客便の到着空港を成田国際空港と関西国際空港に限定するよう要請。
- 船舶:中国又は韓国からの旅客運送を停止するよう要請。
- 中国及び韓国に所在する日本国大使館又は総領事館で発給された一次・数次査証の効力を停止。
- 香港及びマカオ並びに韓国に対する査証免除措置を停止。
日本では指示が出て有効とするまでに期間があり、その間に大勢の人が帰国しました。
この間の帰国が良い悪いは置いておいて、ベトナムのこの対策のスピードが新型コロナ対策世界No1に大きく寄与したことは間違いないと考えられます。
ベトナムのコロナ対策で感じたこと
新型コロナ対策は、医療レベルもそうですが、有事の際の政治の判断・決断などの危機管理能力が問われました。
日本でも都道府県知事の危機管理能力が問われました。
ベトナムは一党制ということもあるのかもしれませんが、政治判断・決定の速さには本当に驚きました。
日本の対策も世界的に見れば、非常に有効に機能しておりますが、その日本を超える対策を実施し、効果を発揮しているベトナムの対策についてご紹介させていただきました。
まだまだ世界的にはコロナが終息していませんが、世界的にコロナが早くに終息して、また日本からベトナムや他国へ海外旅行へ行けるようになることを願います。
最後までお読みいただきありがとうございました。